3月

月1回のこの読書メーターだけの更新にはしないようにしようと先月思ったのに。

2月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:5664ページ
ナイス数:41ナイス

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)三月は深き紅の淵を (講談社文庫)
再読。四つ章があるので四度本について楽しめる。一つ一つがぎゅっと濃いので読んだあと、お腹いっぱいな気持ちになる。再読してみて「あ、こんなところに烏丸響一の名前が」という発見もあったりするのが楽しかった。
読了日:02月29日 著者:恩田 陸
八日目の蝉 (中公文庫)八日目の蝉 (中公文庫)
寒い冬の日にぎゅっとした赤ちゃんの暖かい体温を感じたような錯覚を起こしてしまうようにリアルな感覚があった。母から娘への視線をすごく理解できてしまうのはなぜなんだろう。重い犯罪も絡んでいる内容だけど誰も悪人がいなくて(少しずるい男性はいたけど)、希和子と薫の二人が尊くて、このままずっと生活が続けばいいのに、恵理菜に希和子を嫌って欲しくないと願ってしまった。
読了日:02月27日 著者:角田 光代
ハル、ハル、ハルハル、ハル、ハル
スピード感があるそして乾いている3作でした。古川さんの作品は媚びない感じがあるけど特にそれを強く感じた。「ハル、ハル、ハル」3人の主人公のうちの1人、晴臣兄弟がとても好き。この兄弟のこれまでの話、これからの話がもっと読みたかった。
読了日:02月24日 著者:古川 日出男
七姫幻想 (双葉文庫)七姫幻想 (双葉文庫)
面白かったー。古代から平安、江戸までの史実に絡ませたミステリと少しの幻想要素。宮中の華やかな部分も、男女や親子の欲も森谷さんの文章でほんとに美しい世界になっていて、物語の世界にどっぷり浸かれて楽しかった。どの話も短編だけど濃い内。自分にもっと歴史の知識があったら良かったのに。
読了日:02月23日 著者:森谷 明子
ミス・マープルと13の謎 (創元推理文庫 105-8)ミス・マープルと13の謎 (創元推理文庫 105-8)
海外ミステリはよくわからない場合が多いけど理解しやすくさくさく読めた
読了日:02月21日 著者:アガサ・クリスティ
冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)
8人以外の山内祥子、角田春子、諏訪裕二とか少し名前が出てきた人が自殺者だったらいやだなぁと思いながら読み進めていたら、やっぱりかでそこは少しがっかり。春子が8人を魅力的な人物に見せるための引き立て役になってしまっていたのが悲しい。
読了日:02月18日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)
8人の学校生活においての置かれた状況や人間関係はすごく理解できて、きっと誰もが考えたり、悩まされたことがだぶることがあるんじゃないかと思う。けど、そこでの対応がみんな凄く大人。取り乱していても、それを俯瞰で見ている自分自身もいる気がした。もっと残酷でもっと荒れてもいい。最初は校舎が閉鎖されたり、時が止まったり、すべてホラーでまとめてしまうなら残念だなと思っていたけど、取り込んだ自殺者が誰か明らかになってその理由もわかるだろうと考えるとわくわくする。
読了日:02月17日 著者:辻村 深月
アイルランドの薔薇 (光文社文庫)アイルランドの薔薇 (光文社文庫)
北アイルランド問題がもっと主軸に絡んで重い話かなと思ってたけど、そうでもなくさくさく読みやすかった。フジが頭切れすぎて、典型的な万能名探偵だった。
読了日:02月14日 著者:石持 浅海
写楽百面相 (文春文庫)写楽百面相 (文春文庫)
小さい謎が沢山詰まっていて、二三がする手妻のように何か楽しい気分になれる。制限されている中で、芝居や川柳、黄表紙などをみんなが楽しんでる感じがわくわくできた。二三が卯兵衛の秘密を知ってしまうところは切なかったが、二人ともまっすぐだったんだなぁ。谷風、雷電という伝説的な名前が出てきて嬉しかった。
読了日:02月12日 著者:泡坂 妻夫
鹿男あをによし (幻冬舎文庫)鹿男あをによし (幻冬舎文庫)
鹿が喋ったりするありえない設定に、ホルモーの時の様にわくわくするかなと思ってたけどあまり入り込めなかった。中途半端にシリアス展開で、魅力的な人物がいなかった。そんな中唯一、藤原くんはかわいかった。先生が大学に戻ったその後が知りたいなぁ。
読了日:02月09日 著者:万城目 学
ONE PIECE 65 (ジャンプコミックス)ONE PIECE 65 (ジャンプコミックス)
読了日:02月09日 著者:尾田 栄一郎
粘膜人間 (角川ホラー文庫)粘膜人間 (角川ホラー文庫)
怖い…というか気持ち悪いというか。特に雷太の暴力や、清美の処刑場面は言葉を追うのが辛いほど恐ろしかった。河童と溝口兄弟の関係や清美と家族の話は今後どうなるのかな、と興味を持って読めたので面白かった。河童が残酷で純粋。好みや慣れなのかもしれないけど自分には残虐な場面はきつかったー。
読了日:02月07日 著者:飴村 行
肝、焼ける (講談社文庫)肝、焼ける (講談社文庫)
俗っぽいなー、でもわかる。そんなこと言っちゃだめだって、でもわかる。の繰り返しで唸ることしかできない。表題作の「肝、焼ける」が一番好きでした。
読了日:02月06日 著者:朝倉 かすみ
シャングリ・ラ 下 (角川文庫)シャングリ・ラ 下 (角川文庫)
普通の人達が犠牲になりすぎていたり、小夜子が不死のように蘇ってくるのには違和感があったけど面白かった。モモコさんがぶっとんでいて、涼子が徹底的に完全悪なところなど脇役が生き生きしていた。最初、アトラスは倒される時が来るんだろうと思ってたので、あの圧倒的な存在に魅入られていた私は残念で仕方なかったけど残るなんて。それどころか次は「国際アトラス」だなんて。凪子のように考えただけで動悸が激しくなりそう。
読了日:02月04日 著者:池上 永一
シャングリ・ラ 上 (角川文庫)シャングリ・ラ 上 (角川文庫)
視界いっぱいどころか入りきらないアトラス。日時計のようにその影のせいで食に入る地上。アトラスを想像しただけですごくワクワクする。そのスケールに圧倒されていたら出てくる人物も侮れない人ばかりで、アクロバットに動いていく間にするするとストーリーが進んでいく。下巻も楽しみ。
読了日:02月02日 著者:池上 永一

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
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