7月分

一日一アイスを始めて何年になるだろう。

2013年7月の読書メーター
読んだ本の数:29冊
読んだページ数:8891ページ
ナイス数:135ナイス

冷血(上)冷血(上)感想
「殺しはしない」と言っていた二人だったけど事件が起きてみれば4人も殺しているしどうしてこうなったのが気になる。2章に入って合田が出てくるとさすがにわくわくしてきた。今までは感情的に動くことが多かった合田が歳を重ねて落ち着いてきているのに小説の時間の経過を感じた。一家惨殺や二人組みの犯人などカポーティを意識して書いてあるのかな、と面白かった。下巻も楽しみ。
読了日:7月31日 著者:高村 薫
美しき凶器 (光文社文庫)美しき凶器 (光文社文庫)感想
太陽や星の位置で方角を知ったり、殺人や危害を加えることに何の躊躇いも感じなかったり野生動物のように生きている娘。仙堂にとっては人間も一つの自分の作品でしかなかったようだけど、娘は復讐に動いていたようだし、二人の間にはどういう関係があってどういう生活をしていたのか知りたかった。
読了日:7月29日 著者:東野 圭吾
夏の入り口、模様の出口夏の入り口、模様の出口感想
その時感じたことをそのまま飾らないで書いてあるので「わかる」と思えることが多い。日常で感じているものの自然とスルーしていることにも焦点を当ててあるのであんな風に感覚が鋭敏になりたい。
読了日:7月28日 著者:川上 未映子
僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫)僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫)感想
童謡を見立てて次々と殺人事件が起こるという不気味な設定が好きだし、この作品に影響を受けているものが多数あるのがわかる。沢山の人物が出てくるけれど、それぞれキャラクターがはっきりしていてわかりやすく話しも難しいかと思ってたけどすらりと読めた。
読了日:7月28日 著者:S・S・ヴァン・ダイン
ほおずき地獄―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)ほおずき地獄―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)感想
お静は何でそこまでお玉のことを憎んでいたのだろうか。徳治に裏切られてもほんのひと時のいい思い出だけを残して生きていけるなんてお玉はほんとに強い。千蔭が結婚して普通の家庭を築いている姿も見てみたいけれど、まだしばらく巴之丞や梅が枝に振り回されつつ独り身でいてほしい。
読了日:7月26日 著者:
赤い竪琴 (創元推理文庫)赤い竪琴 (創元推理文庫)感想
あまりいい印象じゃなかった耿介に一晩経ったら恋に落ちている暁子。どこを好きになったのかと思ったけれど「やめといたほうがいい」「気をつけて」って言われたことが逆に相手を意識し出すきっかけになったのかも。芸術家や物を造りだす人って偏屈だけどなぜか気になる魅力に溢れている人が多い。
読了日:7月26日 著者:津原 泰水
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)感想
靖美の体験したことは怖くてぞくぞくしたけれど、きっと言耶が多少無理矢理でも理屈をつけてくれると思っていたのでこの恐怖にも理由があると思うと冷静に楽しく読めた。犯人にはびっくりしたしの動機にも驚かされたけれど、きっかけなんて些細なことだったりするのかもしれない。
読了日:7月25日 著者:
謎の転倒犬―石狩くんと(株)魔泉洞 (創元クライム・クラブ)謎の転倒犬―石狩くんと(株)魔泉洞 (創元クライム・クラブ)感想
石狩くんがかわいらしくて少し不憫で楽しく読めた。パソコンやスーツを買ったことがわかってしまうのは少し無理矢理感があったし、優麗は一目で石狩くんのどこがそんなに気に入ったのか不思議だけれど、そこら辺を気にせず軽い気持ちで読むと楽しめる。
読了日:7月23日 著者:柴田 よしき
凍える島 (創元推理文庫)凍える島 (創元推理文庫)感想
殺人の動機として理屈はわからないでもないけれど、結婚していて愛人からも自分への愛情を多く欲しがるなんて鳥呼が自分勝手すぎる。そしてそれを受け入れてしまうあやめの心情も理解できない。辛い恋愛をしてまでこんな男のどこにあやめが惹かれてしまったのか不思議。
読了日:7月22日 著者:近藤 史恵
最後の証人最後の証人感想
被告人と被害者の名前を出さないことから予想はついていたから驚くことはなかったけれど判決がああなったことが驚きだった。無罪にしても有罪にしても状況証拠しかないなか裁判員たちが判決を出すのって大変。光治には美津子の思いを全うしてほしかったので、たとえ間違っていることだとしてもあの証言で良かった。
読了日:7月21日 著者:柚月 裕子
バレエ・メカニック (想像力の文学)バレエ・メカニック (想像力の文学)
読了日:7月20日 著者:津原 泰水
南の子供が夜いくところ南の子供が夜いくところ感想
ユナやタカシが中心に話が進むのかと思っていたら一つの南の島の周辺で起こる少し不思議な話たち。時代も人物も色々なので切り替えて読まないとどこで何が起こっているか迷子になってしまいそうになる。島って独立した国のようなものなので独特の時間が流れている。
読了日:7月19日 著者:恒川 光太郎
78(ナナハチ)78(ナナハチ)感想
パラレルワールドのようになっていたり、人物たちがどこか一点でリンクしていたりして緩やかに紡がれて繋がっていく人達。ハイザラとバンシャクの二人が好きなのでもっと二人の物語を眺めていたいと思いながら他の人達の物語を読む。
読了日:7月18日 著者:吉田 篤弘
もの食う人びと (角川文庫)もの食う人びと (角川文庫)
読了日:7月17日 著者:辺見 庸
ベッドの下のNADAベッドの下のNADA感想
結婚生活たった5年で冷え切ってしまって、もう愛していないと言い切ってしまうようになってしまった二人だけど表面上は上手くいっているかのようだし浮気も黙認しているし、感情を出さない二人。結婚もだけどカフェのような接客の仕事も二人に向いていないように思えた。似合わないところにいなきゃいけないことってあるけれど、二人は望んで嫌な生活をしているかのように感じる。
読了日:7月16日 著者:井上 荒野
後宮小説 (新潮文庫)後宮小説 (新潮文庫)感想
後宮そのものの造りにしてもそこで学ぶことも皇帝に奉仕することをただ一番に考えてあって徹底している。歴史書を参考に書いてある体にしてあるので実際にそうかと錯覚してしまうほどリアリティがあった。もっと後宮のどろどろしている女の戦いも読んでみたかった。
読了日:7月16日 著者:酒見 賢一
緑の毒緑の毒感想
一つの診療所と医者の周りでの事件と人間関係が面白い。視点が変わると人の印象も大きく変わる。川辺はもちろん悪魔だけれど、川辺だけが悪いわけじゃなく悪魔になるまでの過程があることを思わされる。
読了日:7月14日 著者:桐野 夏生
双頭の悪魔 (創元推理文庫)双頭の悪魔 (創元推理文庫)感想
外での常識が中々通じない閉鎖されている場所での事件ってミステリの中でも好きな設定。そしてその中でも外でも事件が起きてそれが繋がっているのが面白かった。推理部分は自分には考えてもわからないのでどんどん読み進めて江神さんのそれを楽しむだけ。
読了日:7月13日 著者:有栖川 有栖
綺譚集綺譚集感想
少しのホラー要素だったり暗さだったりが好きでした。15編だけれどどれも少しおかしい人物という共通点はあるけれど物語は個性的で面白かった。「赤假面傳」が好き。
読了日:7月11日 著者:津原 泰水
巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)感想
千蔭や八十吉はもちろん清八や半九郎みないなダメな人間も含めて、一人の人間のいい部分も悪い部分も出ていて人物たちに魅力があって嫌いな人がいなかった。時代物は難しいかと思っていたけれど読みやすくさくさくと進められる。
読了日:7月10日 著者:近藤 史恵
([さ]5-1)教科書に載った小説 (ポプラ文庫 日本文学)([さ]5-1)教科書に載った小説 (ポプラ文庫 日本文学)感想
短いけれど物語として分かりやすくて面白い。「教科書の小説」と聞くと少し構えてしまっていたけれど読み始めるとそれを忘れられる。今まで通りすぎてきた教科書の小説をちゃんと読んでいたらよかった。
読了日:7月10日 著者:佐藤 雅彦
Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
読了日:7月9日 著者:円城 塔
蝶のゆくえ蝶のゆくえ
読了日:7月8日 著者:橋本 治
田紳有楽 (シリーズ 日本語の醍醐味 3)田紳有楽 (シリーズ 日本語の醍醐味 3)
読了日:7月7日 著者:藤枝 静男
阿修羅 (100周年書き下ろし)阿修羅 (100周年書き下ろし)感想
自分の中に知らない自分がいる。本当の自分なんてわからないし、人によって見える部分や見せる部分は違ってくるのが当たり前だけれどもそれとはまた全然違うのが多重人格。長い人生の中で自分を守るために出てくるもう一人二人の自分なんだろうか。
読了日:7月6日 著者:玄侑 宗久
止島止島感想
誰にでもある日常とどこにでもある人間関係を現してあるからすんなり入ってくる。突き放さないそこにある毎日の物語。
読了日:7月5日 著者:小川 国夫
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)感想
虐殺があるのなら無くなってほしいけどそこに第三者が入って行くのは正義なのか、大切なものを守るために虐殺なのかとか考える。虐殺の文法は怖いけれど、これができるジョンにはそれとは逆の文法も考える方に向かってほしかった。
読了日:7月4日 著者:伊藤 計劃
ポリティコン 下ポリティコン 下感想
閉鎖されているような小さな村の中で自給自足に近い生活をしているとシンプルな人間になりそうだけど、自分の欲を隠さないでそれに忠実に生きる村人達がほとんどでこれで成り立っていくのがすごい。東一が真矢を売ってから村を盛り立てるまでがどうやったのかが気になる。東一って人は好きにはなれないけれどああまで自分のことしか考えてない人間臭い部分はある意味羨ましい。
読了日:7月3日 著者:桐野 夏生
ポリティコン 上ポリティコン 上
読了日:7月2日 著者:桐野 夏生

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