3月分

いつの間にか新年度。
あんまり変わらない日常。

3月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:6086ページ
ナイス数:67ナイス

残虐記 (新潮文庫)残虐記 (新潮文庫)
再読。実際に自分がケンジの部屋に入ったことがあるかのような錯覚に陥り、強烈な恐怖と嫌悪感を持ってしまうほどリアル。特に昼と夜では別人になってしまうケンジや、ヤカンから飲む水、空腹で食べるパン。ケンジに恋してしまった景子の気持ちはわからないけど、ああいう閉ざされた世界には何が起きてもおかしくないとかも…と思えてしまうところがある。やっぱり景子はケンジに会いに行ったんだろう。
読了日:03月31日 著者:桐野 夏生
あたしのマブイ見ませんでしたか (角川文庫)あたしのマブイ見ませんでしたか (角川文庫)
どの話もおかしさと少しの狂気と怖さを含んでいて面白かった。オバァがたくさん出てくるけどみんなかわいらしい。「復活、へび女」が好き。
読了日:03月30日 著者:池上 永一
李歐 (講談社文庫)李歐 (講談社文庫)
時代背景込みでとても壮大な話でわからない部分もあったけど、大陸に憧れて夢見る気持ちをなぞると鳥肌が立つほどの感激が流れ込んでくる。一彰には咲子と耕太との工場での暮らしの幸せも似合うし、李歐の横も似合う。こんなに桜って魅力的な花なんだなってこの小説読んで気付いた。
読了日:03月29日 著者:高村 薫
猫は密室でジャンプする (光文社文庫)猫は密室でジャンプする (光文社文庫)
正太郎シリーズで初の人間目線からの正太郎の話があって新鮮でした。「光る爪」が特に好き。猫の爪ってそんな感じになってるのかぁって猫にあまりなじみのないわたしとしては新鮮な驚き。
読了日:03月25日 著者:柴田 よしき
きみはポラリス (新潮文庫)きみはポラリス (新潮文庫)
三浦さんの恋愛小説は男性が凄く魅力的で安心して読める。「私たちがしたこと」が特に好きでした。あんなひんやりした温度感の高校生いたらいいなぁ。
読了日:03月23日 著者:三浦 しをん
パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)
忘れてしまいたい記憶や過去って誰にでもあるものだけど、その一部分だけ消したいと思っても記憶って少しずつ繋がっていて今の自分がいるので、都合のいいように消すことなんて中々難しいんだなと思った。嫌な思い出ももしかしたら消したくない大切な記憶と繋がっているのかもしれない。それにしても智彦は誰も責めなくて人が良いなぁ。
読了日:03月22日 著者:東野 圭吾
新・新幹線殺人事件 (ハルキ文庫)新・新幹線殺人事件 (ハルキ文庫)
本格ものは推理部分以外がおざなりになりがちだけど、犯罪被害者、加害者、その家族の人間関係が絡んでいて面白く読めた。長男・英明がしっかりしてる。
読了日:03月20日 著者:森村 誠一
鼓笛隊の襲来 (集英社文庫)鼓笛隊の襲来 (集英社文庫)
この本を読んでいて三崎さんは喪失についての話が多いと気付いた。そして上手い。好きだったのは「覆面社員」最初はコミカルな話かと思いながら読んでいたら、リセットして自分をやり直したいと思う気持ちが分かるぶん、少し怖くぞくぞくした。
読了日:03月18日 著者:三崎 亜記
壁・旅芝居殺人事件―日本推理作家協会賞受賞作全集〈46〉 (双葉文庫)壁・旅芝居殺人事件―日本推理作家協会賞受賞作全集〈46〉 (双葉文庫)
初めて読んだ、本格に徹底した皆川さんの小説。短いながら旅芝居の人間関係を書き込んであって、ミステリ以外の部分もさすが楽しめる内容でした。
読了日:03月17日 著者:皆川 博子
煙の殺意 (創元推理文庫)煙の殺意 (創元推理文庫)
どの話もなるほどーって思わされてミステリとしても面白いし、人物がとっても愛嬌があって楽しく、誰であっても魅力的。今読んでも古く無く、これだけ幅があるミステリ書ける人って中々いない。
読了日:03月16日 著者:泡坂 妻夫
制服捜査 (新潮文庫)制服捜査 (新潮文庫)
読みやすい警察小説。勧善懲悪のように絶対悪がいて、すべてすっきり解決するっていうわけじゃないところが好き。犯罪者だけが悪ではなくて、町の中にも小さな悪があり、その中で日常が送られているところがリアル。
読了日:03月13日 著者:佐々木 譲
四畳半神話大系 (角川文庫)四畳半神話大系 (角川文庫)
愛すべきダメ大学生。読んでいてただただ楽しい。平行に進む四つの話し、少しずつ歩む過程は違うけど結局小津との腐れ縁は続くし、明石さんとはハッピーエンド。誰もがそんなに大きくない世界で生きている。明石さんとの今後が気になる。もちぐまだけが平行世界に生きていなくて繋がっている不思議も楽しい。
読了日:03月11日 著者:森見 登美彦
ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫)
最初、メリキャットは空想好きなかわいい女の子だと思っていたけど、チャールズへの憎悪の強さから、あれ?ちょっと違うのかなと思い始めて、ああこの子は少し狂っているのかなと気付いたけど、その狂気は家族が亡くなる前からなのか後からなのか。前からなら何か原因があったのか、その辺が知りたい。メリキャットの自分の世界に閉じこもって誰にも入ってこさせたくない気持ちは分かる部分がある。
読了日:03月09日 著者:シャーリィ ジャクスン
誰よりも美しい妻 (新潮文庫)誰よりも美しい妻 (新潮文庫)
誰も慌てない、乱れない人達。時間とお金に余裕がある人はこういうもんなのかと、少しの嫌悪感と興味を持って読んでた。一番普通で、普通に綺麗な十和子が好きでした。
読了日:03月08日 著者:井上 荒野
レディ・ジョーカー〈下〉 (新潮文庫)レディ・ジョーカー〈下〉 (新潮文庫)
民間の大会社の役員、新聞記者、警察、地検などなど…が絡み合って壮大な話で難しい部分もあったけど面白かった。どの組織だってその一員になってしまうとその中での自分と個の自分とどうしていいか迷ったりするんだね、合田も半田も。合田の人間らしさが好き。加納と合田は今後どうなるんだろうか凄く気になる。
読了日:03月07日 著者:高村 薫
レディ・ジョーカー〈中〉 (新潮文庫)レディ・ジョーカー〈中〉 (新潮文庫)
犯人側のレディ・ジョーカーの動きの詳細が中巻ではないので下巻でわかるのかと思うとわくわく。半田と合田がどう絡むのか。合田が動きだすと面白い。
読了日:03月05日 著者:高村 薫
レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)
男性ってきっと女性より仕事に対してこんな風に自負心が強いんだろうなって思えた。その辺の、他を出し抜きたいとか、見栄だとかをなんでこんなにも高村さんはわかるのかな。まだ上巻なので合田にはあまり動きがないけど、これからどう動いてくるのかファンとしては楽しみ
読了日:03月02日 著者:高村 薫

2012年3月の読書メーターまとめ詳細
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